バングラデシュ

バングラデシュ

バングラデシュとは

インドの東に位置し、人口は1億6000万人。インフラの未整備や行政の非能率から、アジアの最貧国となっている。しかし近年は労働力の豊富さ、アジア最低水準の労働コストの低廉さに注目した、多国籍製造業の進出が著しい。第三国への輸出のほか、人口の多さからスマートフォンなどはバングラデシュ国内市場向けにも生産されている。
新興国として期待されるNEXT11の一つに数えられている。しかしながら目覚ましい経済発展があるものの、貧富の差の拡大もあり、バングラデシュの貧困は現在も続いている。

衛生状態

国民の大多数は土地を所有せず、あるいは洪水の危険が高い低湿地に住み、衛生状態はきわめて悪い。
このため、水を媒介として、コレラや赤痢などがたびたび流行している。

こうした状況を改善するため、多くの国際機関が活動を行っている。
特に飲用水の衛生状態の改善のため、井戸の整備を独立後に進めてきたが、多くの井戸が元来地層中に存在したヒ素に高濃度に汚染され、大きな問題となっている。
多くのヒ素中毒患者が発生しており、人口の4分の1以上がヒ素中毒やヒ素による発癌の危険にさらされていると考えられている。

バングラデシュでの活動

バングラデシュ看護師育成プロジェクト

バングラデシュでは、近年は平均寿命も延びており、糖尿病や心臓疾患、悪性腫瘍などが急激に増加しており、高度医療の必要性も高まっています。
大学機関等で教育を受けた正規の看護師免許をもつ看護師は10人に1人ほどの割合です。しかしながら医療現場の戦力として、看護師の需要は高く、より多くの看護師が必要です。近年では首都ダカにおいては高度な医療器材も導入はされているものの、病院で勤務している看護師らの技術と知識が追いついていない現状もあり、勤務しながらも受講可能な研修プログラムが必要とされています。

私たちはバングラデシュの首都ダカで、プログラムの考案のために数箇所の病院を回り、現場の医師、看護師から詳細に聞き取り調査を行うと共に、使用されている医療機器などを見学してまわりました。​各病院をまわりながら情報収集をする中で、十分に教育を受けた看護師の数も少なく、看護師に対する教育のプログラムを望む声を多く聞き、その必要性を再認識致しました。

私たちは首都ダカにある病院(Combined Military Hospital)で勤務している医師、看護師らから、彼らが望むプログラム内容に対するニーズを調査し、また病棟での調査から彼らの弱点などを分析し、日本の看護教育をベースとした看護師の知識と技術強化のためのプログラムを作成。そして2014年4月から同病院での看護師育成プログラムを開始しました。現在はその他、首都のいくつかの中核病院でもFuture Codeはこの看護師トレーニングプログラムを実施しており、日本からも多くのFuture Codeのスタッフがバングラデシュへ渡航しています。バングラデシュで現地の看護師らと共に、よりよい医療の実現に向けて活動を続けています。

孤児院診療

首都ダカにある孤児院において、彼らのニーズに応じて内科的診療、検診や、手洗いをはじめとした衛生教育を提供しています。
もし疾患が疑われた場合には孤児院の近隣の医療施設で精査し、必要に応じて治療を行います。